※否定しません by iPhone12mini
トレーナーの方向けにパーソナルトレーニング指導のスキルアップを目指す勉強会を定期的に開催させていただいています。
トレーナーの方から「トレーニングごとのおすすめのキューイングはありますか?」とご質問をいただきました。
トレーナーを11年ほどやってきた経験をもとにキューイングについての考えをまとめました。
コンテンツ
伝える順番
トレーニングを初めて実施する方には、伝えたいことは山ほどあります。
ですが多くを伝えてすぎても混乱をさせてしまいます。
要点を絞って、端的に伝えるようにしています。
具体的には
- 1セット目は動作を伝えるキューイング
- 2セット目は動作を改善するキューイング
- 3セット目はモチベーションをあげ、やりきれるようなキューイング
動作を伝えるキューイングとは
- どこからどこまで動かすのか
- どこの筋肉を使っているのか
- どれくらいのテンポで動かすのか
- 呼吸はどうするか
これらを1セット目の早い段階でお伝えします。
動作を改善するキューイングは
- 肩と耳を離して、首を長くしましょう
- 胸を張って、お腹を締めて
- 目の前に壁があるイメージで
最後のモチベーションをあげ、やりきれるようなキューイングは
- あと3cm大きく!!
- いいフォームでできていますよ!最後までそのフォームで!
- あと2回!最後までやりきりましょう!
最後のセットまで動作を伝えるキューイングが続けば、受ける側としてもやりきることができずに、モヤモヤした気持ちでトレーニングを終えることになってしまいます。
短く分かりやすく伝えるためにも伝える順番は気をつけています。
否定の言葉を使わない
「〇〇しないようにしましょう」といった「〇〇しない」という否定の言葉は使わないようにしています。先述の例でも否定の言葉は使っていません。(意識しないとつい言ってしまいがちです。。)
否定の言葉は「注意されている」「怒られている」のようなマイナスの印象を与えてしまうからです。
お金をお支払いいただきパーソナルトレーニングを受講いただくからには、前向きに楽しくトレーニングをしていただきたい。と考えています。
否定の言葉は工夫をすれば、言い換えが可能です。
例えば
「膝を前に出さないようにしましょう」→「お尻を引きましょう」
「身体が丸くならないように」→「胸を張って、背筋を伸ばしましょう」
前者の否定の言葉よりも、後者の肯定的な言葉の方がポジティブな気持ちで受け取ることができるかと思います。
伝え方の工夫次第でこれだけ印象を変えることができます。これも満足度の高いトレーニングを提供するためです。
満足度の高いトレーニングを提供できているか
常日頃からトレーニング指導で意識していることは「お客さまに満足いただけているか」
60分という短い時間でいかに満足していただけるか。
キューイングも満足いただくための手段の一つで、違いのひとつです。
トレーナーも人なので、人が違えば同じトレーニングでも教え方が全然違います。
私は過去にお客さまに言っていただけた印象的な言葉があります。
「川渕さんはいっさい否定しないで肯定してくれますよね」
嬉しい言葉です。
パーソナルトレーニングを受講されるお客さまの多くは「自分1人ではトレーニングができない」「運動が苦手」「できれば運動なんてしたくない」そんな方が多数派です。
私はそんな方の運動を続けられるようサポートしたい。
ただでさえ運動が嫌いなのに、否定されたり、怒られたりすればよりジムへ行くのが嫌になり足取りが重くなるはずです。
私はジムに来てくれただけで「ちゃんとジムに来て偉い!」とそんな気持ちなので、否定はしません。もちろん伝えるべきことはお伝えさせていただきますが。
満足度の高いトレーニングを提供するためにも、どのような言葉で伝えるか。筋肉と同じく日頃から伝える力を鍛えていきましょう。
【編集後記】
ブログを書くことで伝える力の鍛錬につながります。筋肉といっしょに伝える力を鍛えるのがこれからの目標です。
「教えるのがうまい」「わかりやすい」と言っていただけるようコツコツ継続や。